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zoom RSS 欧米先進国で何故か同時進行するナショナリズム・民族主義とポピュリズム

<<   作成日時 : 2018/03/27 20:46   >>

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ドイツ在住の川口マーン恵美氏の「そしてドイツは理想を失った」は、いろいろと示唆深い良書です。
日本の報道を見ても、EUで何が起こっているのかよく分かりませんでしたが、この良書のおかげで随分と分かりました。

以下は、同書を読んでの私の独断と偏見による考察です。


【欧州で起こっていること】

グローバリストがEU統合と移民政策を推進してきた意図が、ずっと気になっていました。

冷戦終結からの約一世代の間に欧州では、次のことが起こりました。

●まず、EUが結成されました。
当初は西欧が加盟していましたが、旧ロシア圏だった東欧や中欧も加盟していきました。
その一方で、ロシアはプーチン政権以降、オルガリヒ(グローバリスト寄りの新興財閥)を放逐して、グローバリストとは一線を画しました。また、トルコは加盟できていません。
つまり、EUはロシアを排除したヨーロッパ圏というのが、その基本的性格です。
なお、為替メリット(ドイツマルクよりユーロの方が通貨安)により、域内市場やEU外にドイツ製品が安価に輸出され、経済的にはドイツが一人勝ちの状況です。
ここまでが、よく言われるEUの基本的な概観です。


●シェンゲン条約で国境が緩くなりました。そんな中、EUと接するイスラム諸国でなぜか「アラブの春」が起こり、難民が百万人単位で大量に発生しました。

EUは、人道主義の観点から難民を大量に受け入れ、EUの先進諸国内にイスラム・コミュニティが形成されるとともに、シェンゲン条約で国境管理が緩くなっていましたから、彼らイスラム難民の移動が容易になりました。
難民は、略奪や暴行を繰り返し、若い女性の性犯罪被害が急増するなど治安が急速に悪化しました。

●また、ドイツが為替メリットで一人勝ちする中、EUが財政規律を重視し、ドイツ以外の諸国では、経済が停滞しても積極財政が取れず、経済状況が悪化しました。
安価な労働力である大量の移民によって労働市場から押し出され、白人の失業や所得低下が進行しました。

●さらに、大量の難民に住居や公的資金を振り向けるため、これまで一定の税負担をしてきたにも関わらず、白人の低所得層が割りを食ってしまいました。

こうして、この2〜3年の間、治安悪化、所得低下、福祉の不公平に起因して、白人の不満が目に見えて蓄積されてきました。

こうした状況を背景にして、欧州の先進諸国では、ナショナリズム・民族主義やポピュリズムが急速に台頭してきた状況です。
イギリスはEU離脱を決めましたし、フランスではルペンの国民戦線、ドイツではAfDが躍進、オーストリアやオランダ、イタリアでも同様の現象が発生しています。


【アメリカでも】

アメリカで起こっていることも、これと似ています。

リベラル政権が不法移民を保護してきたため、ヒスパニックが大量に流入し、治安が悪化し、これまでアメリカを支えてきた白人の中流層の貧困化が進行し、また移民が優遇される不公平が生じています。

こうした状況を批判する政治家は、ポリティカル・コレクトネスに反するとされ、大手メディアからのバッシングを受け、政治生命が危うくなってしまうという状況が続きました。つまり、大手メディアが尖兵となった「言論封殺」が行われたわけです。

治安悪化、所得低下、不公平が目に見えて進行した結果、一昨年の大統領選では、アメリカ・ファーストと反不法移民を標榜し、ポリコレに反し続けたトランプ氏がまさかの当選を果たしました。


【欧米で起こっていることの共通点】

EUとアメリカで共通するのは、
●移民政策に起因して、治安悪化、所得低下、不公平が目に見えて進行したこと
●白人の不満が急速に蓄積されたこと
●それにより、政治の世界では、不寛容なナショナリズム・民族主義、ポピュリズムが急速に台頭したこと

これは、端的に言えば、先進国で人種の憎悪が急速に蓄積されるプロセスと捉えることができると思います。

グローバリストが「移民政策」を積極的に進めてきたのは、憎悪を蓄積する必要があったためではないかとさえ思えてきます。

第二次大戦後の先進国では中流層が厚くなり、平和志向が高まりましたが、この数年間の生活変化で、発火すると燃え続けるだけの巨大なガスが蓄積されてきたと考えられます。

特に、同胞女性への移民による性犯罪は、決定的に不寛容の気分を形成するのではないかと考えられます。男性の理性は吹き飛び、寛容でいられなくなります。

欧米のリベラル思想のもたらしたのは、不寛容な社会への突入です。


日本でも、プロセスは違いますが、似たことが起こっているかも知れません。
ただ、安倍政権のおかげだと思いますが、日本ではナショナリズムは尖鋭化せず、ポピュリズムも台頭が押さえられています。欧米との温度差の違いが、今後どう影響するのか静観したいと思います。

大まかにとらえると、
●EU ⇔ ロシア、イスラム
●アメリカ ⇔ ロシア、シナ
●日本 ⇔ シナ、両コリア
●イスラエル ⇔ イスラム(特にイラン)
という対立構図です。

世界は、
●アメリカ、EU、日本、イギリス、イスラエル(シーパワー、先進国)
●シナ、ロシア、コリア(ランドパワー、新興国)
●イスラム(テロ)
という三つの勢力が争う時代へと突入しつつあるようにも見えます。戦争にならないことを心より望みます。


【今後のEU】

一人勝ちだったドイツは、昨年秋の選挙結果で政権を樹立できない期間が続き、足踏みしています。大連立政権になった後も、低支持率で迷走することでしょう。つまり、明らかな曲がり角に来ています。宴のあとと形容されるかも知れません。

一方、ナショナリズムの国民戦線(マリーヌ・ルペン)を押さえて彗星の如く出てきたエマニュエル・マクロン(フランス・ロスチャ系)がいろんな場面で大物ぶりを発揮しているようです。今後、メルケルの存在感よりも、マクロンのそれの方が上回ることでしょう。
マクロンは「皇帝のように振舞っている」とも表現されますが、実際、皇帝の代理人なのかも知れません。

ブレグジットを決めたイギリスの国民投票は、EU諸国で極右の台頭をもたらし、それが政治変動をもたらしました。
オランダ、フランス、ドイツ、オーストリアというEUの主要国で政権選挙がある2017年の直前の2016年にブレグジットを問う国民投票が行われたのは偶然なのでしょうか。

EU発足から四半世紀の2017年を境に、政治を民族主義の要素で流動化させる何らかの意図は働かなかったのでしょうか。

そして、その直前に、ギリシャ危機(緊縮財政)と難民問題。私には出来すぎた話のように思えてなりません。

2016年は、オマケにアメリカでも大統領選挙でした。


今考えると、ドイツは「咬ませ犬」として利用された可能性を考慮しておく必要があるかと思います。EU域内の諸国に嫌がられる汚れ役は、ナチスのイメージを払拭したいがために人道主義の理想を掲げるドイツにやらせて、域内諸国の反感をドイツに集中させたことも考えられます。

緊縮財政も、難民受け入れ政策も、ドイツが頑強に進めたものです。しかし、そのいずれもが域内諸国には不評で、政治を流動化させる主要素になっています。

その一方で、理想に弱いドイツのおかげで、EUにおける難民の大量受け入れは進み、緊縮財政も表向き定着し、白人の不満が蓄積されました。

最近では、徴兵制がホット・イシューとなってきています。

今後は、恐怖と憎悪をエネルギーに、白人とイスラム教徒との対立が煽られていくのではないでしょうか。そして、現代の十字軍です。つまり、EU軍の唐突な中東侵攻です。口実は「テロとの戦い」だろうと思います。(仕組まれた)テロの続発が契機になるのかも知れません。

十字軍を指揮する総大将はマクロンかも知れませんし、オーストリアの貴公子セバスティアン・クルツが副将軍かも知れません。


日本周辺のアジアでも来年2019年あたりがなんだかヤバい感じがしますが、EUも同様の動きをしていることが、非常に気になります。


今のところ頭に浮かぶのは、卑弥呼の前の時代の2世紀末に倭国大乱があり、その後、3世紀半ばの卑弥呼の時代に平和が訪れたこと、さらにそのすぐ後と思しきヤマトタケル尊の時代に、天皇の権威の下、「言向け和す」の精神で平和的に日本が統一されたことです。

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