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zoom RSS チャイナはハウスホーファーの地政学に基づいている?(世界の半分を牛耳るつもり?)

<<   作成日時 : 2017/04/06 21:00   >>

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【地政学は戦略の基礎】
最近、地政学が流行っています。
YouTube動画でお勧めなのは、茂木誠氏の地政学です。1時間程度で、ざっと分かります。さすが予備校講師。

戦略を考えるとき、地政学は非常に重要な学問です。
例えば、戦後のアメリカの戦略は、概ねスパイクマンのリムランドを重視する地政学に依拠していると指摘されています。

リムランドというのは、それ以前の地政学で流行ったハートランドに対置する概念です。
まずハートランドというのは、いわばロシアです。当時は英露が熾烈な競争(グレートゲーム)を繰り広げており、海洋国家(シーパワー)の大英帝国が入り込めない地がハートランドとされていました。ランドパワーの中核です。
これに対して、第二次大戦の頃にアメリカのスパイクマンという学者が提唱したのがリムランドであり、ユーラシア大陸の縁(リム)のことで、日本列島、チャイナ沿岸、東南アジア、インド、中東、欧州です。リムランドをシーパワー(この時代はアメリカ)が押さえれば、ランドパワー(ソ連)を封じ込めることができるという戦略論です。戦後アメリカの戦略の基本と言われています。

地政学の良いところは、覇権を目指す大国の戦略がある程度読めることです。
最近の日本で地政学が流行っているのは、メディアに頼らずに、世界(特に米中)の動きを理解したいという人が増えたからだと思います。


【ハウスホーファーの地政学】
ランドパワー、シーパワー、ハートランド、リムランドという概念に立脚するそれまでの地政学とは全く異質な地政学を構築したのが、ハウスホーファーです。

後述するように、チャイナは、戦前の日本に多大な影響を与えたハウスホーファーの描いた世界四分割に則って戦略を描いているのではないかと、ふと思いました。
少なくとも、そう考えると、彼らの行動について説明がつくことが増えるのが不思議なことです。

世界四分割というのは、汎アジア圏、汎ロシア圏、汎ユーラフリカ圏、汎アメリカ圏の四つを、それぞれ、日本、ソ連、ドイツ、アメリカが勢力圏に収めるという構想であり、

◯「汎アジア圏」は、東シベリアからチャイナ、日本列島、東南アジア、オセアニアと、海洋では西太平洋
◯「汎ロシア圏」は、東シベリアを除くロシア、中東、中央アジア、インド亜大陸、インド洋
◯「汎ユーラフリカ圏」は、ヨーロッパ大陸、アラビア半島、アフリカ大陸、東大西洋
◯「汎アメリカ圏」は、南北アメリカ大陸と、海洋では東太平洋、西大西洋
です。
(イメージの湧きにくい方は「ハウスホーファー」で画像検索すると、地図が転がっています。)


【チャイナの戦略の基礎はハウスホーファー?】
「汎アジア圏」は、不思議なことに、まさに今のチャイナが狙いを定めている獲物と全く一致しています。

また、チャイナがすり寄っているのは、ロシア、ドイツ、アメリカで、それぞれの「汎◯◯圏」の中心とされた国家であるのも気になります。偶然なのでしょうか。

親日家であったハウスホーファーの地政学は戦前の日本に大きな影響を与えました。
権力中枢にいたコミンテルン工作員・尾崎秀実が絵を描いたと言われる「大東亜共栄圏」の下敷きになった可能性は十分にあります。
この「大東亜共栄圏」は、実のところは、尾崎自身が「アジア赤化戦略」の第一弾として、日本の軍事力を利用して植民地から列強を追い出すために描いたと自白しています。

ならば、ハウスホーファーの「汎◯◯圏」の地図は、コミンテルンでは「アジア赤化戦略」の地図として共有されていたと考えるのが自然だろうと思います。
コミンテルン・チャイナ支部だった共産党がチャイナを平定してから、彼らは、「大東亜共栄圏」だったコリア半島と東南アジアに進出していきます。
ただ、このチャイナ圏の拡大は、コリア半島でも東南アジアでも、アメリカとのせめぎ合いで、中途半端に終わります。また、典型的なランド・パワーだったチャイナは海洋侵出はできませんでした。このため、「大東亜共栄圏」を継承することはできませんでした。

ケ小平の改革開放路線が功を奏して、経済力と軍事力に大いに自信を持ったチャイナは、21世紀に入ったあたりから、それまで羊の皮をかなぐり捨て、
・第二列島線を視野に海洋侵出を画策し、
・北は東シベリアにチャイナ人をどんどん入植させ、
・南は東南アジアのラオスやカンボジアを手なづけ、タイも狙っていました。
・また、オーストラリア政界にも工作員を増やしており、シベリア同様、植民政策を推し進めようとしています。
・さらに、コリア半島では南コリアを勢力下に収めそうな勢いです。
まさにハウスホーファーの「汎アジア圏」です。

そして、これを加速させるものとして、現代版の朝貢であるAIIBがあったわけです。

彼らの頭に、ハウスホーファーの地図が、尾崎秀実→コミンテルン→チャイナ共産党というルートで伝承されたのか、それとも、ハウスホーファーが天才なのか。。。

この「汎アジア圏」には、当然ながら、日本が入っていることを見逃してはなりません。チャイナは日本を自己の勢力下に入れようとしているということになります。


【チャイナはヨーロッパ支配も目論む?】
一点、ハウスホーファーの絵と異なるのは、アフリカです。

チャイナはアフリカにどんどん植民活動をしており、「汎アジア圏」+アフリカを牛耳ろうとしているようです。その先には、アフリカからヨーロッパを支配する、つまり、「汎ユーラフリカ圏」もチャイナが掌中に収める、という壮大な構想が見えてきます。
我々は、ヨーロッパ視点からアフリカを見ますが、アフリカに植民したチャイナは、アフリカからヨーロッパを虎視眈々と窺う、という視点を持っていても、おかしくありません。

ハウスホーファーの地図を眺めて初めて、チャイナの恐るべき意図が見えてくるのであって、この記事を書いている今の今まで、私はこのことに気づきませんでした。

チャイナがアフリカに侵出するのは、単に資源と国連での票が欲しいというくらいにしか考えていませんでした。
しかし、アフリカからヨーロッパに侵入するという大それた発想を持っているならば、なぜ彼らが、こんなにアフリカに拘ってきたのか、なぜチャイナ人を植民してきたのかが説明できます。

それは、東南アジアからチャイナを虎視眈々と窺っていた16世紀以降のヨーロッパへの逆襲でもあるわけです。
東南アジア→チャイナとアフリカ→ヨーロッパがアナロジーです。
彼らの歴史観(列強に抑圧・蹂躙された→彼らに何をしてもいい)からすれば、当然のことです。
白人支配の時代を再生しようとしているとも言えます。違いは支配者が白人ではなくチャイナ人であるということですが。。

狙われているヨーロッパの方は、、と言えば、チャイナの巨大市場に目が眩んで、その恐るべき策略に全く気づかないで、一昨年あたりまで、呑気にパンダハガーになっていたわけです。
日本同様、平和ボケです。
「チャイナの侵略なんて遠いアジアの話、自分たちは上手くやれる」と勘違いをしていたわけです。

【新型大国間関係(G2)】
世界の半分を掌中に収め、アメリカも含む各地に工作員を潜ませてネットワークを形成したら、チャイナの総合力は、アメリカを超えるものになるでしょう。

ハウスホーファーの地図は、チャイナの侵略構想を物語るものである可能性が高いです。

これが、習近平が「新型大国間関係(G2)」を主張する背景にある世界観だと思います。
日本では、どうしてもチャイナのアジア戦略にばかり目が向きますが、世界視野で彼らは動いていると考えた方がよいのでしょう。
しかも、彼らは、相手の国を自国と対等に尊重しようとする日本とは異なり、かなりエゲツなく相手の国を意のままに動かそうとします。日本国内でも、チャイナに弱味を握られた要人がチャイナに操られるのと同様、様々な国でそうした工作をかけているはずです。

しかし、今はこの覇権主義が反感を買い、世界中で「反中」が広がっている最中と見えます。
アメリカも一時期は気の迷いで、「世界の一部をチャイナに任せた方が楽だ」という方向に傾いたようですが、今は、前の記事で書いたように、強い警戒心と不信感を抱いているようです。

【ハウスホーファーか、スパイクマンか】
米中は依拠する地政学が違うようです。
◯戦後アメリカの依拠した地政学は海洋国家らしくスパイクマンのリムランド論であるのに対し、
◯今のチャイナが依拠するのがハウスホーファーの地政学とすれば、
米中の衝突はスパイクマンvsハウスホーファーの地政学の衝突と言えるかもしれません。依拠する地政学が異なると世界の見え方やこだわりポイントが変わります。


(米英印日という戦略=ハウスホーファー的)
一方、国際金融資本が絡んでいると思われる「米英印日で同盟を」という流れがあるようなのですが、米は汎アメリカ圏、英は汎ユーラフリカ圏、印は汎ロシア圏、日は汎アジア圏と考えれば、これもハウスホーファー的です。

イギリス、アメリカを宿主としてきた国際金融資本は、スパイクマン的な地政学で見てきたのに対し、ハウスホーファーの要素を採用したことになります。
そもそもスパイクマン的なものは、「ロシア封じ込め」が至上命題でした。
しかし、「主敵がチャイナ」となると、あまり使える地政学ではなくなったのでしょう。

この文脈でブレグジットを見れば、国際金融はイギリスを勝たせて、ヨーロッパは潰す意図を持っていると考えられます。
やはりシティがヨーロッパの中核であり、ブレグジットが決まってしまった以上は、シティのあるイギリスが重要であるのでしょう。ドイツ銀行を破綻させれば、ヨーロッパは滅びます。

同様に、アジアでは日本重視で、チャイナを潰す意図でしょう。これはキッシンジャー氏について考察した前の記事と整合します。

世界最大の民主主義国家インドを引き上げて、ロシアは潰す気です。


(「一帯一路」戦略=スパイクマン的)
他方、チャイナの「一帯一路」戦略は、
◯中央アジアを通る道、つまりハートランドの基幹道路
◯リムランドの基幹港湾とシーレーン
の両方を掌握しようとする意図が背景にあるととらえれば、スパイクマン的なものです。

そして、このスパイクマン的な戦略は、「汎アジア圏」と「汎ユーラフリカ圏」によって「汎ロシア圏」を挟み込み、旧大陸全体をチャイナの勢力下に置こうという意図、つまりハウスホーファー的な世界分割を補完して、チャイナの下に統合しようとする大それた意図が透けて見えます。

今や、地政学は、ハウスホーファー的なものとスパイクマン的なもので相互補完する時代になったと言えるかもしれません。





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