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zoom RSS キッシンジャー氏は本当に親中なのか?

<<   作成日時 : 2017/03/24 23:38   >>

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キッシンジャー氏は、大統領選中にトランプ氏と面談しており、また、大統領選後に訪中しています。日本国内では、氏は親中だから訪中したということになっています。

果たしてそうなのでしょうか。この点を掘り下げて見ておかないと、今後の米中関係やアジアの安保環境など、日本の生き筋を考える上での最重要の要素を読み誤ると思います。


たしかに、氏は共和党の外交戦略に今でも大きな影響を及ぼしていると言われており、特にニクソン大統領の電撃訪中の立役者とされたことから、それ以来、親中派の代表格のように目されます。


では、何をしにチャイナに行ったのでしょうか??
氏がチャイナを訪問している最中に、トランプ氏は台湾の蔡英文総統と電話会談をし、一つのチャイナなんて俺は知らん、と極めて刺激的な発言をして、チャイナ首脳部を狼狽させました。

であるのに、訪中したキッシンジャー氏がトランプ氏に激怒したとか、教育したとかということは、聞こえてきません。

本当に親中であれば、メンツを潰されたことに激怒するはずです。これには裏があると考えるのが自然でしょう。

キッシンジャー氏は、「親中」ではなく、単に「リアリスト」なだけです。彼は、その著書「外交」で書いているように、ビスマルク時代のパワーポリティクスを理想としています。

1970年代のニクソン訪中時は、米ソ冷戦時代。アメリカは日本に、核保有をして一緒に中ソと戦う意思を打診しましたが、日本は、(チャイナの政界工作で)「非核三原則」を決議し、自ら対中ソの戦線から脱落しました。ヘタレでしょうか。

(注)アメリカの核の傘で守ってもらいながら、チャイナの指示を受けて綺麗事の「非核三原則」の決議に奔走したは誰かということを知っておく必要があるでしょう。自民党の三木武夫と公明党(の支持母体)、社会党、共産党です。


日本が対中ソ戦線から脱落すると、アメリカとすれば、ソ連と対峙するためのアジア戦略を練り直す必要に迫られてしまいました。
その結果、主敵はソ連であるため、ニクソン大統領とキッシンジャー氏は、アジアのもう一つの大国チャイナとの実質的な連携を選んだ訳で、「電撃訪中」が実現します。

背景を分かってみれば、これ以上ないほど単純明快な話です。
この時のショックがあまりにも酷かったと、電撃訪中の前にアメリカから日本にラブコールがあったことが隠蔽されてきたので、それ以降の日本では、まるでトラウマのように「キッシンジャー氏=親中反日」という図式が条件反射化しました。

知ったかぶりの人たちは、「キッシンジャーと言えば親中で日本にとっては危険な人物だ」と言いたがります。現に、今回のキッシンジャー訪中でも何人もの識者が大した分析もせずにそんな馬鹿げたことを平気で言っています。
これは、まるでキッシンジャー氏の本質がチャイナのスパイであるかのような浅見です。チャイナ工作員が長年、外交の長老で居続けられるほど、アメリカは甘くないですし、当然スパイチェックは世界一級です。

それにしても、キッシンジャー氏も甘く見られたものです。


話を戻します。
当時、ソ連はギクシャクしていたチャイナは、この申し出に飛びつきました。ちなみに、チャイナは経済力は微々たる弱小国ですが、この数年前に、軍事的には核保有国となっています。

チャイナもアメリカと連携する条件として、日本を封じ込めることを主張したようです。それゆえ、70年代を機に日本の憲法解釈が変わります。

と同時に、煮え切らなかった日本のことは、経済大国になっても自主防衛をする意思を持たず、米軍に安全保障上の負担を押し付ける、くだらない国だと嫌悪したようです。

アメリカの立場からすれば、キッシンジャー氏の選択と感想は当然過ぎるほどです。
日本は戦後25年も経っているのに、また自由世界の恩恵を享受して経済大国になっているのにもかかわらず、「アメリカからの押し付け憲法」を盾に、全体主義の魔の手から自由世界を守る責任を放棄したわけです。そりゃ嫌悪したくもなります。この役割回避の病気は未だに治っていません。

以上は、江崎道朗氏が様々な説得力のある資料を用いて、ユーチューブ動画で語っています。(興味のある方は「CGS 江崎道朗」でユーチューブ検索をされることをお勧めします。)


(注)この時代、キッシンジャー氏と同じユダヤ人で、日ユ同祖論を主張するなど日本人にただならぬ縁を感じておられたラビ、Mトケイヤー氏ですら、「日本人は死んだ」「日本病について」という本を書き、戦前は気高かった日本人が戦後は様々な面で精神が腐敗堕落していき、その一つとして経済大国なのに国家防衛の役割をアメリカに押し付けていることを挙げて憤慨しています。キッシンジャー氏の言えない想いを代弁して日本人に警告したものかもしれません。しかし、その後も大半の日本人はカエルの楽園の住民のままです。


以上が、キッシンジャー氏が1970年代にイデオロギーで対立していたチャイナを訪問した理由です。一言で言えば、彼の行動原理は「リアリスト」です。

そして、「リアリスト」の目から見れば、1970年代とは国際情勢は違って、アメリカの覇権への挑戦者チャイナは封じ込めるべき、最終的には潰すべき国家に映ることでしょう。
ソ連という東側の超大国がいたからこそ、チャイナとは連携する意味があったのであって、国際政治では永遠の友人はいないというのが鉄則です。

そう考えれば、キッシンジャー氏の訪中はトランプ氏と十分擦り合わせたものであり、「二つの中国」という急所のカードがあることをチャイナに分からせるための高等戦術だったと見るのが適当なのではないか、という気がしてきます。
メンツを重んじるチャイナに超大物キッシンジャーが訪問することで、メンツをカバーしつつも、その後の行動を見れば「二つの中国」は俺も了解したカードであると、暗に仄めかしたわけです。後者が特に重要です。

今後も、何度でもこのカードは使えます。その度にチャイナは狼狽して従うしかありません。
「二つの中国」の前提に立てば、国連の常任理事国は共産チャイナではなく、台湾の中華民国です。また、「二つの中国」があるならば、「三つの中国」も「四つの中国」もあり、分離独立運動に歯止めが効かなくなります。チャイナは国際的な地位を失うばかりでなく、分裂に向かうスイッチを押されることになります。黒髭危機一発。


また、キッシンジャー氏は、「ウォール街の使徒」のような存在でもあると言います。だからこそ、ウォール街の影響の強いアメリカで、長年、外交戦略の長老的な存在たり得たのでしょう。

改革解放後のチャイナは、ウォール街にとっては金が湧き出る巨大な湖のような存在に映ったことでしょう。
それゆえ、上海閥を中心にチャイナの幹部と太いパイプを形成していきます。

(注)グローバリストである上海閥のドン・江沢民が主席の時代に、捏造で反日教育を推進したのは、天安門事件の後の共産党支配を正当化する意図もさることながら、冷戦後の最大の脅威を日本であるとみなしていたウォール街の空気を察してのことである可能性もあります。このへんの嗅覚はチャイナの為政者は鋭いですから。

つい数年前までウォール街はチャイナとズブズブの関係にありました。

しかし、チャイナ人は金にがめついですし、単純なアメリカ人と違って権謀術数に長け、気を抜けば寝首を掻かれる恐ろしい相手であると認識したでしょう。
そして、その懸念は的中します。
オバマ大統領が弱腰なのをいいことに、AIIBを創設して国際金融における覇権を狙い始めました。その途端、それまでと様相は激変し、「チャイナ=敵」と、強烈に認識したことでしょう。しかも、周到に欧州の主要国まで巻き込んでいます。
まさに、ウォール街の支配者の逆鱗に触れたのです。

キッシンジャー氏からすれば、1970年代は「リアリスト」としてチャイナと付き合い始め、1970年代半ば〜の改革解放後は、「リアリスト」兼「ウォール街の支配者の使徒」としてチャイナ重視の路線を堅持してきただけでしょう。

しかし、「リアリスト」の立場からも、「ウォール街」の立場からも、今やチャイナは潰すべき国家です。

したがって、今のキッシンジャー氏は、反チャイナ戦略を練っていると考えておく必要があるでしょう。彼は、あくまでも「リアリスト」のユダヤ人であって、今やチャイナには何の義理もありません。





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